idea factory from newspaper 2003 12 13

多様性の時代(age of diversity)
 以前、官僚の時代は終わったと書きましたが、
多様化という点でも、官僚の時代の終わりを説明できる。
これからの時代は、多様化の時代なのです。
 しかし、官僚は、相変わらず、全国一律、全国均一でなければならないと言う。
お陰で、日本全国、同じような風景になってしまった。
日本全国を旅行できる人は少ないが、
もし、旅行できたら、そう言うでしょう。
日本全国、同じような風景で、個性がなくなってしまった。
 最近、評判が悪い補助金行政も、全国一律、全国均一を推進している。
補助金には、官僚が作った補助金交付要綱がある。
この補助金交付要綱が定める基準に合致していないと、補助金はもらえない。
だから、補助金をもらって作った施設は、日本全国、同じような施設となる。
地方自治体が実施する公共事業は、ほとんど補助金が絡んでいるとすれば、
日本全国、同じような建物、同じような風景となる。
これは、日本の破壊である。
官僚は、日本を破壊していることに気付いていない。
 さて、これを経済原理でも説明しましょう。
経済原理の典型的なケースのひとつとして、投資行動があるでしょう。
最近、株式市場で話題というか、
いつも注目されている、ソフトバンクという株があります。
ソフトバンクという株、光通信という株、ヤフーという株、楽天という株。
これらは、ほとんど、同じような動きをします。
事業内容は違うのですが、連動しているというか、
株価の動きに個性がないのです。株価の動きが均一的です。
 投資家が、これらの株を全部、買ったら、どうなるか。
ソフトバンクが上がれば、残り全部、上がる。
ソフトバンクが下がれば、残り全部、下がる。
つまり、全勝か、全敗となってしまう。
 これは、投資方法としては、危険です。
持ち株に、個性や多様性を持たせるべきです。
つまり、ソフトバンクというネット株を持っているなら、
武田薬品という薬品株、あるいは東京電力という公益株も持つべきです。
武田薬品も東京電力も、あまり株価が動かないので、
おもしろくないかもしれないが、
ネット株に比べると、配当金が高いのです。
 このように、持ち株は、均一化すると危険です。
持ち株は、個性化、多様化させるべきです。
 日本全国、全国一律、全国均一化させると、どうなるか。
それは、全勝か、全敗が、どちらかになる。
景気で考えれば、
日本全国、全部の地域で好況か、
日本全国、全部の地域で不況か、
どちらかになる。





































































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